岩波たのしい科学教育映画DVD〈災害の科学〉

　さまざまな自然災害が多発する国,日本。この国にすむ人々にとって,自然災害についての正確な科学知識はなくてはならないものです。
このDVDには,自然災害について実際の実験を積み重ねながらていねいに解説した6つの科学映画が収録されています。

収録作品

・津波
　津波がなぜ大きな破壊力を持つのか。それは津波が普通の海の波とは違う性質の波であることが原因と言える。波の性質を実験で見せ,1960年太平洋岸を襲ったチリ津波を例に,津波の伝わる速さ,地形の影響を解説。

・高潮
　1959年伊勢湾台風で大きな被害をもたらした高潮。大波が堤防を越えたのは潮位,気圧低下での海面上昇,海水の吹き寄せで,海面そのものが普段より3m以上も盛り上がっていたことによる。これらを実験とともに検証する。

・防潮堤の話
　台風・高潮による被害状況はいつの時代でも変わらない。波が防潮堤を越えるとなぜ壊れるのだろうか。波が堤防を越えても壊れないために何が必要かを模型実験で確かめる。また,土地の低いオランダでの堤防の工夫,塩害にも触れる。

・洪水と対策
　利根川の上流から下流にかけて,森林が果たすダムの働き,上中流部のダム河川の堤防と,それを守るために工夫された水製装置,洪水調整池,放水路など河川の対策を模型実験で描く。

・なだれはどうしておこるのか
　なだれには「新雪なだれ」と「底なだれ」があり,それぞれ原因が違う。新雪としまり雪の重さの違い,力をかけたときの崩れ方,傾斜面での粉体のすべり実験などをもとに,雪の性質となだれの起こり方を科学的に見ていく。

・地震と建物
　地震による建物の被害を少なくするにはどうしたらよいのだろうか。斜めに板を打ち付ける「すじかい」(筋交い)の効果は実験すると一目でわかる。また,縦横方向の揺れには壁が強度を保ってくれる。もっとも基本的な耐震のための構造を解説。

企画/構成　牧 衷

*授業をする際に役立つデータがたくさん詰まった「解説CD-ROM」付き!