〔謝辞より〕大学・大学院と運動学を専攻し,特に,跳び箱や跳馬の〈着手技術〉に関する論文を書いてきた僕としては,「跳び箱運動の授業」こそ専門だったのですが,はじめは授業がうまくいかなすぎて,めげることだらけでした。それでも毎年,子どもたちと授業をする中で,「どうしたら,得意な子も苦手な子も,一緒にたのしめるだろう」と思考錯誤してきました。
そして,ようやく「こんな形でやっていったらいいのではないか」と考えることができるようになり,「跳び箱運動の授業プランを作ってみたい」と構想をはじめたのは2008年のこと。
ところが,まだ「授業プランの作成」に関して駆け出しだった僕には、全く手に負えない仕事でした。そこで,とりあえず大まかな考え方をまとめた「跳び箱運動の見方・考え方」(2010)という資料を作り,これを使って,様々なところで行われる講習会で講師をさせてもらうことになったのです。
参加してくださる方の反応を確認しながら,今度は「跳び箱運動について何も知らない先生方でも,たのしく授業できるために〈もっとも大事にすべき考え方は何か〉を探る研究」を続けました。ですから,僕が講師をする様々な会に参加してくださった全てのみなさんのおかげで,この本をまとめることができたのです。
そのおかげで,特に「器械運動が苦手で仕方がない」という方から「これだったらできそう!」という感謝の言葉をいただくようになりました。
〔中略〕
〈元気玉〉的な発想で本当にたくさんの方々のおかげでできあがった本ですが,それぞれの方のお名前をあげきれないことが悔やまれます。
歴代の僕のクラスでたのしそうに授業を受けてくれた子どもたちはもちろん,感謝を伝えてくださった先生方の声が,僕の仕事の大きな原動力でした。
そんな,全てのみなさんに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。(2018.11.26)
【もくじ】
●はじめに 第1巻の反響… ………………………………………………2
1.跳び箱とのつきあい方………………………………………………14
〈跳び箱とのつきあい方〉解説 ………………………………… 26
2.跳び箱運動プラン1〈開脚跳び〉………………………………30
〈開脚跳び〉解説 ………………………………………………………42
3.跳び箱運動プラン2〈かかえ込み跳び〉……………………52
〈かかえ込み跳び〉解説 …………………………………………… 62
4.跳び箱運動プラン3〈台上前転〉………………………………70
〈台上前転〉解説 ………………………………………………………80
5.跳び箱運動プラン4〈はね跳び〉………………………………88
〈はね跳び〉解説 ………………………………………………………96
6.ちょこっと哲学 跳び箱の高さの話……………………………102
7.ある日の跳び箱運動の授業(倉林順一・北川淳)…………08
跳び箱運動サーキットの解説……………………………………115
8.台上前転を怖がる子に(入江洋一・峯岸昌弘) ……………118
9.たのしい跳び箱運動・講座の感想&質問集
跳び箱の「段の簡単な変え方」マンガ(中村文) ……125
10.すぐに使える 跳び箱運動カード………………………………140
〈開脚跳び〉・〈かかえ込み跳び〉・〈台上前転〉・〈首はね跳び〉
●謝辞…………………………………………………………………………144
●あとがき(淀井 泉)……………………………………………………148
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