仮説実験授業《爆発の条件》実験動画
授業書《爆発の条件》の実験動画を見ることができます。
《爆発の条件》について
浮朝たのしい授業サークル・田中一成 2010.7.9
《爆発の条件》の主なねらいは以下の2点です。
(1)化学反応式のすばらしさを感じることができる。
(2)化学反応がおきているようすを〈原子の動き〉でイメージできるようになる。
●ねらい(1)
いままでの化学教育における化学反応式とは,「試験のために覚えるもの」でしかありませんでした。また,化学反応式の係数は,分子の数を示しているのか,分子を構成している原子を示しているのか,混乱する生徒が多数出ていました。そこで,原子に見たてたボンテンを動かして,机の上で化学反応をおこすことにしました。
すると,「化学反応のようすを想像しながら化学反応式を作る」ことを自然に行なっていけるようになりました。
こうして得た化学反応式から予想する量で気体を混ぜてから点火します。すると,〈爆発が起きる〉という明確な結果となるので,「化学反応式を作る意味」を実感できることでしょう。
●ねらい(2)
原子の動きで化学反応を考えるということは,原子どうしのぶつかりをイメージすることになります。一般社会において使われている「連鎖反応」の本当の意味を実感できることでしょう。こうして得た,〈原子のぶつかりのイメージ〉は化学反応を考える上での基礎となるものです。
この意味において,原子論による本格的な化学教育入門となっています。
●他の授業書との関係
《もしも原子がみえたなら》を終えていることを想定して作っています。《三態変化》《燃焼》といった授業書の後に実施すると効果的だろうと思いますが,あらかじめ実施していなくても大丈夫です。
実験に際して実験のやり方や結果がわかるように工夫した DVDを作成しています。必ず視聴した上で安全に注意しながら実施して下さい。
また,「実験の仕方」としてコツなどをまとめて文書としておりますから,参考にして下さい。
実験の危険性実験は十分に配慮をして組み立てておりますので,事故の危険性はありません。しかし,爆発という現象を扱っている以上,気のゆるみから重大な事故が発生する可能性を否定できません。安全のため,指定した条件のみでの実施をお願いします。
●小学生対象に実施の場合
第1部だけの実施をされるとよいと思います。まとまった時間が連続して取れる場合は2時間ほどで第1部を終えることができますから,わくわく科学教室でも実施が可能です。
もしも,「もっと学びたい」という要望があった場合には第2部まで実施して下さい。世界の広がりを感じてもらえることと思います。
*《爆発の条件》授業書は学校の授業で使うことを前提に作られています。実施する際には必ず『仮説実験授業のABC』または『仮説実験授業をはじめよう』を読み,仮説実験授業の授業運営法にのっとって実施してください。
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