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2021/02/02 ムーママ(NetGalley/一般レビュアー) さん ★★★★★
「学ぶ」ことの意味をわかりやすく伝えてくれる私は、雑誌「ひと」を通して仮説実験授業を知りました。授業書は一つの課題が解けると次のステップが見える系統だったすばらしいものでしたが、文系人間の私に十分理解できていたかは心もとないものだったかもしれません。でも「重さ」の授業をしたときには子どもたちは、予想=仮説を立て、生活の中から自分の考えを出し合っていきいきと活動していたように思います。授業では発問が命と言えますが、それがこの授業書には明確に提示されているわけです。
本書ではその仮説実験授業を始められた板倉先生の「学ぶ」ことの意味を子どもの時の疑問や社会の変化の中で分かりやすく伝えてくださっています。知識は時間が経つと忘れていき、その忘却曲線を下げ切らないようにせっせと暗記や練習を繰り返していくのが学校の勉強になっているところがあるかもしれません。先生は、学びの中にある「発見」や「驚き」、そこから湧き上がる「疑問」を解こうとする「意欲」を教えてくださっているのではないかと思います。
実は、私がよく使ったのが、国語の仮説実験授業の教材です。「あめだま」や「だれのこあそび」など中学年教材として本当に子どもたちの目が輝き、独創的な発想を楽しむことができた授業をいつも体験できました。またその手法で自分自身が新しい教材を見つけることもできました。私は、学ぶことは本来喜びであり、子ども自身が自己表現する手段を獲得することだと思っていましたが、実際に学校現場でそれができたかとは言えません。この授業方法がこれからも主流になることはなかなか難しいとは思いますが、先生が提示して下さったものはとても大きなものだと感じています。
2021/02/02 佐々木 優(NetGalley/一般レビュアー) さん ★★★★☆
子どもや保護者、教育関係者に読んで欲しい一冊なぜ学ぶのか、子どもや保護者、教育関係者に読んで欲しい一冊でした。
私は海外旅行に行った経験がないので、ヨーロッパでは時刻表がないというのは初めて知りました。ヨーロッパの人たちは、電車の時刻にはあまり興味がないのかな。
「百聞は一見に如かず、百見は一読に如かず、百読は一聞に如かず」
まさにその通りだと思いました。言葉が循環してるんですね。
また、「仮説実験授業」も初耳でした。まだ実施している学校は少ないとのことですが、教科書に書いてあることをそのまま詰め込みで学ぶよりは、仮説実験授業をして討論の楽しさを知るほうが、授業としては面白い気がします。私もそんな授業を受けてみたいです。
「仮説実験授業では、正しい意見をいう人だけが大事なのではなくて、いろいろな意見をいう人が大切なのだ」
この一文で、さらにこの授業を受けてみたくなりました。