『あさ』
扇野 剛・ぶん/羽尻利門・え
「ぼくはこの町で小学校の先生をしている」
……これは,ある先生と子どもたちの,いつかの「朝」を描いた絵本です。
保護者も,もしかしたら子どもたちも知らない〈先生〉の気持ち。〈先生〉の目線。〈先生〉が大切に想うこと……。
いろいろな誰かが大切にしている何かが,きっとここにも見つかるはずです。
現実は時に苦しくてつらいけれど,また明日 いっしょに,子どもたちの「ステキ」を探してみませんか。
【著者より】
ひょんなことから,淡路市の小学校が舞台の絵本を作ることになりました。
絵描きさんの羽尻さんが小学校に取材にこられた時に,海と山の美しさにおおいに感激されて,それを存分に絵本の中で表現してくださいました。
また,ボクが書いた文の意図を汲み取って,それぞれの子どもたちの表情を,細やかに,やわらかく描いてくれています。
羽尻さんが一番苦労した「おはようございます」の場面は必見です。
子どもたちはみんな違います。それぞれ個性があるし,体調も,ココロの調子だってみんなバラバラです。そんなの当たり前ですよね。
それでも,学校がどの子にとっても,居心地のいい,なんか楽しいことのある,そんな場所になったらいいなと思うのです。
ボクはこんないい先生ではないのですが,こんな風になりたいなと思っています。よかったら手にとっていただけると嬉しいです。
(オマケ)この絵本には,いろいろな秘密が隠されています。ぜひお子さんと探してみてください。
カテゴリ一覧
2021/02/15 なかじまたつくに さん ★★★★★
明日の「あさ」が楽しみになる「子どもたちに会いたい」
そう思わせてくれる絵本です。
先生が子供を見つめる視点が、斬新でした。
「先生」だからこそ、描けた絵本なのではないかと思います。
私事ですが、扇野先生と出会ったのは、教員人生の中で最も悩んだ時期でした。
作中に出てくる「いつも 笑顔で 元気です」
この言葉に励まされたことを思い出し、目頭が熱くなりました。
「明日も頑張るぞ!」という元気をくれる絵本です。
日曜日の「よる」に読むのもまた、おすすめです。
2020/12/15 クトリエ沙織 (NetGalley/教育関係者) さん ★★★★★
(投稿日:2020/12/12)学校の先生が思ういいところと子供たちの思う自分のいいところは違うと思います。
この絵本の読み聞かせをしてそれぞれのいいところを発表しあう授業ができたら面白そうだなと思いました。
毎日の朝の投稿風景から、色々なことがわかる、先生におすすめの絵本だと思いました。はっと気づかされます。
2020/12/04 木原有美(NetGalley/教育関係者) さん ★★★★★
(投稿日:2020/11/30)学校の先生の朝は、早い。
そして明るい。そのパワーはいつもどこから来るのかな?と思わされる。
そして生徒一人ひとりの良さをきちんとわかっているし、それに応じた対応もしている。だからこそ子どもたちも安心して先生のもとに、学校に登校してくる。
朝の何気ない、毎日の登校風景。
でもそこには一人ひとりと向き合う先生の姿が。
この絵本は、先生を中心にその様子を描き出すという、新鮮な視点の一冊だ。
それをまた見ている私はいつの間にかこのクラスの一員のような気分になっている。
(出版社へのコメント)
先生目線で絵本というのが新鮮で、また細やかな先生の気遣いもわかる良書でした。 それでいて子どもたちが共感して読める内容になっているのが良いと思います。 登校できない子のことにも触れていて、先生の大変さもですが、心配するクラスメート、そして今や珍しい存在ではないということにも気付かされます。 同じように子どもたちを相手にする仕事をしていますが、学校ではないのでなるほどと思うことも多く、朝早くからの先生の元気の源はどこに?と考えてしまいました。
2020/12/04 戸田美智(NetGalley/一般レビュアー) さん ★★★★★
(投稿日:2020/11/28)今日という日は、人生でただ一回きりの一日。それを念頭に、子どもたちのちょっとした変化を察知して、笑顔を引き出す先生。ことばをかけることを惜しまないことで、子どもたちみんなが心を開いているとわかる。子どもはひとりひとりの個性の違いを先生にぶつけ、安心して先生と向き合っている。どの子にも、「それでいい」とちゃんと認めることができる先生のやさしさが、ちゃんと伝わっているのだ。子どもたちは、本当に一体どれだけのことをその背中に背負っているのか。読むうちなぜだか胸が一杯になってしまいました。わたしにもう教室はないけれど、今いる場所で精一杯のことをしようと思いました。
2020/12/04 anne(NetGalley/一般レビュアー) さん ★★★★★
(投稿日:2020/11/25)今日という日は、今日しかない。当たり前だけど、忘れがちなこと。
それを忘れず、毎朝、その一日を、受け持ちの児童を、大切に迎える先生。こんな先生のクラスだったら、なんて幸せだろう!
ヤンチャな子も、おとなしい子も、学校に来にくくなった子も、一人ひとりに目を配る先生。本当にありがたい。
羽尻利門さんの絵が素晴らしい。風景や背景が細かく描写され、その前で人物が生き生きしている。思わず、見入ってしまう。
子どもや保護者、そして、先生たちに読んでみてほしい作品。
扇野さん。シリーズ化するという野望、ぜひ叶えてくださいね!
2020/12/04 西宇可奈子(NetGalley/一般レビュアー) さん ★★★★★
(投稿日:2020/11/24)この作品大好きです。
こんな日常の積み重ねがとても大切なのだと改めて感じました。
そして、羽尻さんならではの小ネタがたくさん散りばめられているところも最高です。
①ということは、続編に期待して良いのでしょうか?楽しみにしています。
2020/12/04 コッペパン作ってます! さん ★★★★★
(投稿日:2020/10/15)こんな先生が日本中にいたら、子どもたちはどんなに幸せか。
こうは思っていても、なかなか行動出来ない先生も多い。
10冊買って、ほぼ配りましたが、先生たちの反応はとても良いです。でも果たしてそれが行動に移せるか・・・。
でも一人でも多くの先生に読んでもらう。その行動もまた大事かなと。
次はもう10冊買って、近くの子育て保護者たちにも配る予定です。
とにかく、日本中の先生は必読です。初任者研修で配ってくれないかな、文科省。せめて、免許更新の講習で購入とか!
2020/12/04 樋口みどり さん ★★★★★
(投稿日:2020/11/07)目立った子どもだけでなく、優等生だけでなく、あまり目立たなくておとなしい子どもたちにも、目を向けて、語ってくれます。
「先生からきみへ」のところに来ると、いつも泣いてしまいます。
こんな先生と一緒だったら、どんなに安心して、楽しい学校生活になるだろうと思います。
私もこんな先生の生徒になりたいな。
もう、日本中の先生に配布したいです!