本書では,学習指導要領の内容項目に関連し,教科書教材と入れ替えて利用できる授業プラン14篇が,印刷すればそのまま授業に使えるかたちで収録されています。その内容も,たとえば「遠足のお弁当で一人になってしまう子はどうしたらいい?」「授業中,おもらしてしまったら?」など,必ずしも正解が定まっている問題ではなく,しかし子どもたちにとって等身大の問題がテーマのため,一人ひとりが主体的に考え,さまざまな考え方や行動の選択肢が学べるものばかりです。しかも,授業の様子や生徒の反応を記録した実施報告付きなので,初めての方でも安心してお使いいただけます。

*本書は『たのしい授業』2018年4月臨時増刊号の書籍化です。

■■目次■■

道徳授業の新たな可能性を探る
●子どもが喜ぶ〈道徳プラン〉
中　一夫
いよいよ特別の教科「道徳」が始まります。教科書の登場で〈深い学び〉につながる授業は可能になるのでしょうか。一体,どのような方法で,どのような教材を使えば,子どもたちにとって学びがいのある授業が実現するのか──その可能性を探ります。

道徳が教科化したって,へっちゃらです
●これからも〈道徳プラン〉でたのしい授業
峯岸昌弘
道徳が教科化されてもご安心ください。気に留めておくとよいことや,プランの使い方をガイドします。

道徳ぎらいの私でも 幸せを感じられる道徳の時間
長 香里
道徳があると「ヤッター!」と喜ぶ子どもたち。


主として 自分自身に関すること

〈つれさられた記憶〉長嶋照代・峯岸昌弘

〈モンジ〉峯岸昌弘

〈遠足〉四ヶ浦友季・峯岸昌弘

〈ピンチの時に〉峯岸昌弘

〈ミスした時に〉中　一夫

コラム1「道徳教科書のこなし方」
中　一夫


主として 人とのかかわりに関すること

〈ホンダ君と私〉長嶋照代・中　一夫

〈やっつけてやる〉四ヶ浦友季

〈ライバル〉前田健二・中　一夫

〈うれしい言葉・いやな言葉〉中　一夫

コラム2「道徳プランはただの「当てもの」か?──問題と選択肢があればプランになるか
中　一夫


主として 集団や社会とのかかわりに関すること

〈真夜中のいたずら〉峯岸昌弘

〈先輩と後輩〉四ヶ浦友季

〈社会を動かすもの〉中　一夫

授業記録〈社会を動かすもの〉
❖中学2年生とたのしい道徳の授業
山田岳史
〈信用〉をテーマに,社会について考えていく授業プラン。「社会は信用で成り立っているんだ」「この授業は将来すごく役立ちそう」──そんな感想がずらっと並んだ〈たのしい道徳〉の様子をどうぞ。

コラム3「道徳プランを教科書的に授業すると」──対照実験で見えてくること
中 一夫


主として 生命や自然,崇高なものとのかかわりに関すること

〈うそつきノンちゃん〉淀井　泉

〈神社〉淀井　泉

コラム4「研究授業での利用は慎重に!」──過度の期待は禁物です
中　一夫

あとがきに代えて
中　一夫